測定ゲージ.comが提供するゲージ製品について、ご紹介をします。測定や検査に用いられるゲージというと様々なものが想起されますが、みなさんの身近なものでいくと、ダイヤルゲージやシリンダーゲージ等が考えられると思います。これらのゲージ品は、いわゆる汎用機メーカーで取り扱われるもので、有名な所でいくとミツトヨやモノタロウなどがネット通販で提供しているゲージ製品がこれに当たります。
一方で、測定ゲージ.comが提供するゲージは、これらの汎用的なゲージ品と自社で加工を行った部品を組み合わせて製作されるものが多く、一つの量産ワークを”誰でも”、”簡単に”、”素早く”測定・検査できることを目的としています。その為、どこかで買ってきてそれをお客様に提供しているわけではなく、お客様が測定をしたい量産ワークに対して個別に設計・製作を行うものとなります。こちらの基礎知識のコラムでは、測定ゲージ.comが提供するゲージが出来上がるまでの流れに沿って、お伝えをいたします。また、ゲージが必要となる製品がどのようなものであるのかその特徴についてもお話をさせて頂きます。
そもそも総型ゲージってなに!?
そもそも総型ゲージとは何なのかという点からお話しをしていきます。
総型ゲージとは、専用検査ゲージとも呼ばれるものでお客様のワークに合わせた専用検査具のことを指します。当社の御客様もメインが自動車関係であるように、主に量産部品の工程内検査・受入検査に用います。汎用測定器(三次元測定器)ではなく専用測定器なので、検査工数削減に大きな力を発揮するといわれています。汎用の測定機器の場合には、測定対象となるワークのセッティングに時間がかかったり、測定結果を見ても測定対象となるワークのセッティングを行った条件によって変化したり、測定者の技能に依存したりとあまり良い結果を生まないとされています。その為、量産部品、特に全数検査が必要となる量産部品の場合においては、測定結果の平準化・測定時間の短縮を目的に総型ゲージの設計製作を検討されます。
主な総型ゲージの例を下記に示します。当社が行ってきたゲージ事例としては、
・シャフト用のゲージ
・カバー用のゲージ
・歯車用ゲージ(ギア用ゲージ)
・極細ピンゲージ
・バルブ用ゲージ
等があります。
上記の写真は当社が製作を行った測定ゲージ品です。ここからは、実際にどのように製作を行っていくかについて、説明をします。
ゲージの仕様決定、設計・製作
総型ゲージは、先ほどまでご説明をしたように個別のワークごとに設計・製作を行うものであり、お客様の要望にあったゲージの納品が必須のものとなります。その為、ゲージの仕様を決める最初の打ち合わせは非常に重要なものとなります。仕様決定の際には、測定ゲージ.comを運営する伊藤精密工具製作所の営業担当者に加え、設計担当者が訪問もしくは、お打合せに参加することで、細かい仕様について詰めていきます。仕様確定の際には、ワークの形状、サイズ、測定項目はもちろん測定を行う環境が重要となります。当社の場合には、省スペース