マンドレルとは
マンドレル(mandrel)という用語は多方面で用いられており、検索すると以下に示すように様々な意味を持っていることがわかります。
A.心棒。機械加工をする際に被加工物を支えるために貫通させる棒のこと。
B.先端に砥石などの工具を付けた回転軸のこと。
C.筒状を成形するための型のこと。
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マンドレルの種類
心棒としてのマンドレルは被加工物の固定方法により、分化されます。
・テーパーに押し込んで固定するもの
・両側からネジ等で固定するもの
・チャックを用いるもの(油圧式などもある)(内径用や外径用の違いもある)
先端に砥石などの工具を付けた回転軸としてのマンドレルは、のこや砥石など工具により様々な種類があります。
マンドレルの用途
心棒として用いるマンドレル
心棒として用いるマンドレルは、被加工物を中心で固定し、機械加工や振れなどの精密検査などに用います。
回転軸としてのマンドレル
工具を付けた回転軸としてのマンドレルは、工具によって切断や研磨などを行います。砥石を付けたものは歯科用もあります。
筒状を成形するための型としてのマンドレル
筒状を成形するための型としてのマンドレルは、自動車の排気管やホース、ガラス製品などを作るのに用いられています。
円筒形マンドレル法に用いられるマンドレル
円筒形マンドレル法にも心棒として用いられています。これは塗膜(厚さ0.3mmか1.0mm)を特定の径のマンドレルに沿って曲げ、膜の割れを見ることで塗膜の耐屈曲性を試験する方法です。膜の割れが発生した時のマンドレルの径が小さいほど塗膜の耐屈曲性が強いといえます。
フィラメントワインディング成形法に用いられるマンドレル
フィラメントワインディング成形法(FW法)にもマンドレルは用いられています。ロービング(粗紡糸)に樹脂を含侵させながら回転するマンドレルに巻き付けて、樹脂が硬化した後にマンドレルを抜く成形法です。パイプや釣り竿、ゴルフクラブのシャフトに用いられています。
指輪はブレスレットの加工に用いられるマンドレル
指輪やブレスレットの加工にトライブレット(triblet)というジュエリーマンドレルを使用することがあります。これは金属製または木製のテーパーがかかった心棒で、サイズの目盛がついているものもあります。テーパーを用いてリングを押し広げることで目的のサイズに加工することができます。
その他
マンドレルの一部はオーボエやファゴットなどのダブルリード(振動して音源となる2枚の薄片)を作るときに用いられます。
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