当ページでは拡張式マンドレルとテーパーアーバーについて、作業性やコストなどを比較します。

拡張式マンドレルとテーパーアーバーの比較

拡張式マンドレルとテーパーアーバーを比較した場合の、拡張式マンドレルのメリット・デメリットを説明します。

拡張式マンドレルのメリット

まずは拡張式マンドレルのメリットです。

繰返し精度

テーパーアーバーは、ワークを固定する際に内径を線で受けているのに対して、拡張式マンドレルは、ワーク内径を面で受けているので固定性に優れます。したがって、固定性を起因とした繰返し精度の悪化を回避できます。

測定範囲

テーパーアーバーは、内径が異なるワークに一本のアーバーで対応することが難しく、単体での測定範囲に柔軟性はありません。しかし、拡張式マンドレルは爪(ジョー)が広がるため、測定範囲を広くとることができます。
また、内径の異なるワークが複数ある場合は、ワークの種類に応じてテーパーアーバーを用意する必要がありますが、拡張式マンドレルはワーク内径が異なっても、拡張範囲が広いため1本の拡張式マンドレルで測定可能となります。

コスト

拡張式マンドレルは機能付加により、テーパーアーバーより単価が高くなりますが、ワーク公差や試作段階において、テーパーアーバーを複数本作ることを考慮した場合、コストを抑えることができます。また、測定範囲が広く汎用性があるので、当初想定していたワーク以外に対応できるという点を考えると、コストメリットがあると言えます。

拡張式マンドレルが有効な検査仕様・ワーク等

拡張式マンドレルは、以下の検査仕様・ワークで有効に活用できます。

試作・開発段階における検査

前述の通り、拡張式マンドレルはテーパーアーバーと比較し、測定範囲が広く、一本で複数のワークに対応ができます。つまり、試作・開発段階で、ワーク内径が変更になった際、再度の調達が不要となります。仕様変更の可能性がある試作・開発段階においては、柔軟性のある拡張式マンドレルの使用が有効となります。

当社の拡張式マンドレル “Zero Chuck”

当社は、拡張式マンドレル”Zero Chuck”を開発し、測定に悩みをもつ品質管理担当者・検査担当者の皆様の課題解決を行っています。詳しくは以下のページにて紹介しています。